学問 の すすめ。 名著04 福澤諭吉『学問のすゝめ』:100分 de 名著

『学問のすすめ』の本来の意味とは?福沢諭吉の功績と名言

🙏 概してこれを言えば、人を束縛してひとり心配を求むるより、人を放ちてともに苦楽を 与 ( とも )にするに 若 ( し )かざるなり。 これを 譬 ( たと )えば盲人の行列に手引きなきがごとし、はなはだ不都合ならずや。

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貪吝 ( たんりん )、 奢侈 ( しゃし )、 誹謗 ( ひぼう )の類はいずれも不徳のいちじるしきものなれども、よくこれを吟味すれば、その働きの素質において不善なるにあらず。 その欠点を 計 ( かぞ )うれば枚挙に 遑 ( いとま )あらず。

学問のすゝめ

😭 譬 ( たと )えば十歳前後の子供を取り扱うには、もとよりその了簡を出ださしむべきにあらず、たいてい両親の見計らいにて衣食を与え、子供はただ親の言に 戻 ( もと )らずしてその 指図 ( さしず )にさえ従えば、寒き時にはちょうど綿入れの用意あり、腹のへる時にはすでに飯の支度ととのい、飯と着物はあたかも天より降り来たるがごとく、わが思う時刻にその物を得て、何一つの不自由なく安心して家に 居 ( お )るべし。 しからばすなわち今の改革者流が日本の旧習を 厭 ( いと )うて西洋の事物を信ずるは、まったく軽信軽疑の 譏 ( そしり )を免るべきものと言うべからず。

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古来暗殺の事跡を見るに、あるいは 私怨 ( しえん )のためにする者あり、あるいは銭を奪わんがためにする者あり。

学問のすゝめ

☢ ただにこれを得て一時の満足を取るのみならず、 蟻 ( あり )のごときははるかに未来を図り、穴を掘りて居処を作り、冬日の用意に食料を 貯 ( たくわ )うるにあらずや。 ただにこれと争わざるのみならず、たまたまかの事情を知るべき機会を得たる人にても、いまだこれを 詳 ( つまび )らかにせずしてまずこれを恐るるのみ。 こちらでは、おもに 中学生や 高校生が、 1200字、 1600字、 2000字(原稿用紙3枚4枚5枚程度)の読書感想文を書く際に、参考にしていただける内容にしていますが、大学生や社会人の方もご活用ください。

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妻を 娶 ( めと )り、子を生まざればとてこれを大不孝とは何事ぞ。 すでにみずから学者と唱えて天下の事を患うる者、 豈 ( あに )無芸の人物あらんや。

「学問のすゝめ」で語られた、福沢諭吉の意図は? 【ことば検定プラス】

🤩 すでに世間に 居 ( い )てその交際中の一人となれば、またしたがってその義務なかるべからず。 その法を破りて刑罰を 被 ( こうむ )るは政府に罰せらるるにあらず、みずから定めし法によりて罰せらるるなり。

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朋輩を嫉み、主人を怨望するに 忙 ( いそが )わしければ、なんぞお家のおんためを思うに 遑 ( いとま )あらん。 この人々互いに相敬愛しておのおのその職分を尽くし互いに相妨ぐることなき 所以 ( ゆえん )は、もと同類の人間にしてともに一天を 与 ( とも )にし、ともに与に天地の間の造物なればなり。

名著04 福澤諭吉『学問のすゝめ』:100分 de 名著

💢 もしそれはたして然らば、一婦をして衆夫を養わしめ、これを男妾と名づけて家族第二等親の位にあらしめなば 如何 ( いかん )。 今、日本の有様を見るに、文明の形は進むに似たれども、文明の精神たる人民の気力は日に退歩に 赴 ( おもむ )けり。

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王制 一度 ( ひとたび )新たなりしより以来、わが日本の政風大いに改まり、外は万国の公法をもって外国に交わり、内は人民に自由独立の趣旨を示し、すでに平民へ 苗字 ( みょうじ )・乗馬を許せしがごときは 開闢 ( かいびゃく )以来の一 美事 ( びじ )、士農工商四民の位を一様にするの 基 ( もとい )ここに定まりたりと言うべきなり。 あるいはこの議論はまったく 算盤 ( そろばん )ずくにて薄情なるに似たれども、薄くすべきところを無理に厚くせんとし、あるいはその実の薄きを顧みずしてその名を厚くせんとし、かえって人間の至情を害して世の交際を 苦々 ( にがにが )しくするがごときは、名を買わんとして実を失うものと言うべし。

学問のすすめの名言13選|心に響く言葉

😚 右のごとく人民も政府もおのおのその分限を尽くして互いに 居 ( お )り合うときは申し分もなきことなれども、あるいは然らずして政府なるものその分限を越えて暴政を行なうことあり。 今日においても、西洋の諸大家が日新の説を唱えて人を文明に導くものを見るに、その目的はただ古人の確定して 駁 ( ばく )すべからざるの論説を駁し、世上に普通にして疑いを容るべからざるの習慣に疑いを容るるにあるのみ。 力足らざる者は心服するにあらず、ただこれを恐れて服従の 容 ( かたち )をなすのみ。

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これを捕うるにつきては、あるいは棒を用い、あるいは刃物を用い、あるいは賊の身に 疵 ( きず )つくることもあるべし、あるいはその足を打ち折ることもあるべし、事急なるときは鉄砲をもって打ち殺すこともあるべしといえども、結局主人たる者は、わが生命を護り、わが家財を守るために一時の取り計らいをなしたるのみにて、けっして賊の無礼を 咎 ( とが )め、その罪を罰するの趣意にあらず。 東西の人民、風俗を別にし情意を異にし、数千百年の久しき、おのおのその国土に行なわれたる習慣は、たとい利害の明らかなるものといえども、とみにこれを彼に取りて 是 ( これ )に移すべからず、いわんやその利害のいまだ 詳 ( つまび )らかならざるものにおいてをや。

学問のすゝめ

🚀 ついにその商社の分散するに至らば、その 損亡 ( そんもう )は商社百人一様の引受けなるべし。 今またこの役目職分の事につき、なおその 詳 ( つまび )らかなるを説きて六編の補遺となすこと左のごとし。

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元来、文明とは、人の智徳を進め、 人々 ( にんにん ) 身 ( み )みずからその身を支配して世間相交わり、相害することもなく害せらるることもなく、おのおのその権義を達して一般の安全繁盛を致すを言うなり。

名著『学問のすすめ』内容の意味、時代背景、冒頭「天は~」などネタバレ解説

🙄 有志の士君子「 某 ( それがし )が政府に出ずれば、この事務もかくのごとく処し、かの改革もかくのごとく処し、半年の間に政府の面目を改むべし」とて、再三建白のうえようやく本望を達して出仕の後、はたしてその前日の心事に 背 ( そむ )かざるや。 国もまた 然 ( しか )り。

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そのこれを責むる箇条を聞けば、「妊娠中に母を苦しめ、生まれて後は三年父母の 懐 ( ふところ )を免れず、その 洪恩 ( こうおん )は 如何 ( いかん )」と言えり。 今わが国においてかのミッヅル・カラッスの地位に 居 ( お )り、文明を首唱して国の独立を維持すべき者はただ一種の学者のみなれども、この学者なるもの時勢につき眼を着すること高からざるか、あるいは国を 患 ( うれ )うること身を患うるがごとく切ならざるか、あるいは世の気風に酔いひたすら政府に依頼して事をなすべきものと思うか、おおむね皆その地位に安んぜずして去りて官途に赴き、些末の事務に奔走していたずらに身心を労し、その挙動笑うべきもの多しといえども、みずからこれを甘んじ、人もまたこれを怪しまず、はなはだしきは「 野 ( や )に遺賢なし」と言いてこれを悦ぶ者あり。